オフショア開発では下記のような原因によって想定したような効果を得られない場合があります。
提供した仕様通りにシステムが動作しない、デザイン通りのウェブサイトになっていないなど求めるレベルでない場合。
最終的に挙動は完璧だとしても、期日通りに作成されていない場合も低品質であると言えるでしょう。
仕様通りであってもソースコードの質の低さによって保守性、柔軟性、再利用性が欠落している場合もあります。コメントがない、モジュール化されていないなど求める質に合わせてルールを定義していくことが重要になります。
現地のエンジニアは基本的に優秀です。日本と比べると労働人口が多く、その大勢のエンジニアをオフショア開発会社が採用の時点でフィルタリングをしているため質は担保されています。
個人個人で技術力やサボり具合は異なりますが、やることが決まっていれば適切なアウトプットを出してくれます。もちろん自分が作成したことが無いような仕様も、自分で調べて進めてくれます。
細かい認識の違いはあっても、見当違いなアウトプットを出すことはほぼありません。
日本人のエンジニアよりも自分で決めることが苦手な傾向があるように思えます。エンジニアも自分で判断する知識や技術力があるわけではありません。ただし、言語の違いや物理的な距離によりプロジェクトに対する解像度はそこまで高くありません
設計書や指示書には機能だけでなく、処理ロジックを軽く記載したり、どこからは自分で決めていいか明確に提示することが重要になります。
クライアントと直接話すのはエンジニアのため、ヒアリングが不十分でエンジニアへの指示が曖昧であったり、技術要件の理解が不足しておりエンジニアに正確に意図が伝わらないということはあります。
そのため実際にオフショア企業を選定する場合はブリッジエンジニアの実力に注目することが重要になります。
文化や言語の違い、時差などが原因で、クライアントとオフショアチーム間のコミュニケーションがスムーズに行われないことがあります。これにより、要件の誤解やプロジェクトの進捗遅れが発生しやすくなります。
プロジェクトの仕様が曖昧であったり、具体性に欠けていたりすると、オフショアチームが正しく理解できず、期待された品質を達成できない可能性があります。仕様の不明確さは、特に開発初期段階で問題を引き起こします。
十分なテストやレビューが行われていないと、品質の低い成果物が納品されることがあります。オフショア開発では、品質管理の基準が異なる場合があり、これが品質低下につながる原因となります。
オフショアチームとの協力関係がしっかりと構築されていない場合、プロジェクト管理が不十分になりがちです。これにより、スケジュール遅延や予算超過などの問題が発生する可能性があります。
オフショア開発の成功には、しっかりとしたコミュニケーション、明確な仕様書、厳格な品質管理、そして効果的なプロジェクト管理が必要です。これらの要素を適切に管理することで、オフショア開発における失敗を防ぎ、プロジェクトを成功に導くことができます。