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ニアショアとは?オフショアとの違いと自社に適した選択方法が丸分かり!

作成者: Uラボ編集部|Aug 13, 2024 5:45:58 PM

1.ニアショアとは?

ニアショアとは、企業がソフトウェア開発やビジネスプロセスの一部を、地理的に近い地域や同じ国の別の場所にアウトソーシングする手法です。通常、都市部にある企業が地方にある企業に業務を委託する形態を指します。ニアショアは、オフショア開発と異なり、同じ言語や文化を共有しているため、コミュニケーションが円滑で、プロジェクト管理も容易です。ただしニアショアもオフショアもオフラインでコミュニケーションをとることをできないため、その点には注意が必要です。

 

2.ニアショアとオフショアの違い

ニアショアとオフショアは、どちらもアウトソーシングの手法ですが、それぞれ特徴が異なります。

  • 2-1.地理的距離:

    • ニアショア: 同じ国や近隣の国、地域に業務を委託します。例として東京の企業が沖縄や北海道に開発業務を委託するケースがあります。
    • オフショア: 遠隔の海外、特にコストが安い新興国に業務を委託します。例として日本の企業がベトナムやインドにソフトウェア開発を依頼することがあります。
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  • 2-2.言語と文化の違い:

    • ニアショア: 同じ言語と文化を共有しているため、コミュニケーションがスムーズで誤解が少ないです。
    • オフショア: 異なる言語や文化の違いが存在するため、コミュニケーションが難しくなる場合があります。
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  • 2-3.コスト:

    • ニアショア: 都市部よりも安価ですが、オフショアほどのコスト削減は期待できません。
    • オフショア: 労働コストが低い国に委託するため、非常に高いコスト削減効果が期待できます。
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  • 2-4.時差の影響:

    • ニアショア: 時差がほとんどないため、リアルタイムでの対応が可能です。
    • オフショア: 時差が大きいと、リアルタイムでのコミュニケーションが難しくなります。


  • オフショア開発ついてはこちらから→ 

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3.ニアショアのメリット/デメリット

3-1.メリット:

  • コミュニケーションの円滑さ:
    • 言語や文化の違いが少ないため、意思疎通がスムーズで、誤解やトラブルが少なくなります。これは、プロジェクトの進行を迅速かつ効率的に行う上で非常に重要です。しかしオンラインでコミュニケーションをするため、その点には注意が必要です。

 

  • プロジェクト管理のしやすさ:
    • 同じ国の法律やビジネス慣習に基づいてプロジェクトを進行できるため、管理が容易です。

 

  • 為替リスクがない:
    • 国内での取引が主となるため、国際的な為替リスクに影響されることがありません。これにより予算管理がしやすくなります。

 

3-2.デメリット:

  • コスト削減の限界:
    • オフショアに比べてコスト削減の幅が小さいです。地方に委託することで都市部よりも安価に業務を行うことは可能ですが、オフショアほどの大幅なコスト削減は期待できません。

 

  • リソースの限界:
    • 地方や近隣地域では、特定の技術スキルを持った人材の数が限られていることがあります。大規模なプロジェクトや高度な技術を必要とする案件では、リソース不足が課題となる場合があります。

 

  • 競争力のあるIT人材の確保の難しさ:
    • 地方では、特に優秀なIT人材を確保するのが難しい場合があります。大都市圏に集中している技術者を地方に移すことは、難易度が高いこともあります。

 

4.ニアショアが注目される背景

ニアショアは下記のような背景から注目されています。

  • 働き方改革の推進:
    • 日本において、リモートワークやテレワークの普及が進み、地方での仕事や地方に拠点を持つことへの関心が高まっています。これにより、ニアショア開発の需要が増加しています。

 

  • 地方創生政策:
    • 地方の経済活性化を目指した政策が進行しており、地方のIT産業が注目を集めています。地方企業がニアショア開発を受け入れることで、地方経済の活性化につながると期待されています。

 

  • グローバルリスクの回避:
    • 国際的な緊張や経済不安定性から、海外に依存するオフショア開発のリスクを避け、国内に開発業務をシフトする動きが見られます。これにより、ニアショア開発の重要性が高まっています。

 

  • 技術革新とインフラの整備:
    • 高速インターネットやクラウド技術の発展により、地方でも都市部と遜色ない開発環境が整備されつつあります。これにより、地方に開発を委託するニアショアが現実的かつ効率的な選択肢となっています。

 

まとめ

ニアショアはプロジェクト進行の観点ではメリットはありますが、コスト面での恩恵が少なく費用対効果が合わないというケースもあります。 自社のプロジェクトの規模や予算と照らし合わせることで、オフショアかニアショアか適切な選択を取る必要があります。